[ アーカイブ >2011年 >2012年  >2013年 >2014年 >2015年 >2016年 >2017年 >2018年 >2019年 >2020年 >2021年 >2022年 >2023年]

アーカイブ(2019年 新年のご挨拶)

戻る

注1)2023年9月1日より、APEX GROUPのメンバーファームとして、Apex Group Japan税理士法人 に改組しました。










明けましておめでとうございます。平成最後の新春にあたり謹んでご挨拶を申し上げます。

日頃は、弊事務所に対し格別のご理解とご協力を賜り深く感謝を申し上げます。

************************************************************************************

平成30年(2018年)を振り返って

 ~平成31年(2019年)の中小企業、オーナー企業及びベンチャー企業の展望~

************************************************************************************

平成30年の経済状況をを顧みますと、夏ころまでは強弱感が交錯しつつも堅調に推移し、年末にかけて 長期に渡った好景気が頭打ちしたと確信せざるを得なくなった、そんな1年だったと思います。

大きくは海外の経済情勢に左右されることは間違いなく、過剰流動性相場が長期化している中で、 米国政策金利の継続的な引き上げと中国経済の成長鈍化は、少なからず、国内の中小企業に影響を 及ぼすものと思います。東京オリンピックを前に、建設、設備投資、広告など内需を中心とした下支えも ありますが、景気へのプラス効果は限定的に思われます。

少し身近なところに目を向けてみますと、平成30年は年初より仮想通貨の暴落がありました。
30代後半より も上の世代ではあまり影響を受けた方も少ないように思いますが、20代の若い人たちにおいては、ダメージ が大きかったように見受けられます。土地バブル、IPOバブル、ITバブルなどなど後になると、幻だったのか と思わせられるような経済のいたずらも、長期に渡り経済が健全に保つためには重要なスパイスのように 思います。仮想通貨バブルが良かったかどうかは分かりませんが、生活や仕事においてまだまだリスクを 取っていける若者にお金が回ることは、実際大切なことなんだと感じます。

またスルガ銀行の不正融資問題も、国内経済に大きく影響を及ぼした出来事だと考えています。これも良い 悪いではなく、低金利時代に少しでも利回りの良い投資先として居住用賃貸アパート・マンションへの投資が 活発に行われ、不動産マーケットが潤い、景気にプラスの影響を与えていましたが、スルガ銀行の問題が 表面化してくると、他の金融機関も不動産融資への消極姿勢が鮮明になり、収益不動産のプチバブル? も一旦は終焉したように思います。

景気が頭打ちしたときに考えるべきことは、この好景気の間にどれだけの固定的費用や銀行借り入れを 増やしてきたか再認識することが重要です。不況も、なだらかに推移する場合は、経営者は自然と反応し 対処することが出来ますが、リーマンショックのような急激な変化には、なかなか対応出来ません。

従前よりも借入金を増やし事業投資に積極的に資金投下している場合や、人手不足のため割高かつ、 固定的人件費が知らない間に膨れている場合は、注意が必要です。現時点で守りの経営に入ることが 得策とは言えませんが、想定を超える不況に陥った時にどのように対処していくべきかを少し念頭に おく必要があると思います。

銀行借り入れの余力がある企業においては、事業投資に回すのではなく、不況に備える意味で、 借入を行い、キャッシュポジションを上げておくことが重要になるかもしれません。金利負担を万が一 の保険料と捉えてみていかがでしょうか。また、銀行借り入れが大きく、現状で収支がトントンという場合は、 世の中よりも早く、固定費の見直しを行い、財務体質の健全化を急ぐ必要があるかと思われます。

このようなネガティブなことを言いながらも、個人的には日本経済は当面横這いで推移するのでは と思っています。

東京オリンピックは経済面からも大きなイベントですが、それ以上にオリンピック後の日本には インバウンドの経済効果をもたらしてくれるのでは?と期待しています。
インバウンドも外国人観光客 だけではなく、就労ビザ発給の要件緩和も後押しし、日本で住んで仕事をする外国人が増える ことで、日本の致命的な問題点である不可避の少子化による人口減に対峙していけるのではと 期待しています。

好む好まざるを問わず、日本の国際化は現在も着実に進んでいますが、オリンピックを機に大きく 進むのではないでしょうか。

弊事務所では、このような国際化に期待しつつ、2018年10月より会計事務所及びコンサルティング ファームのグローバルネットワークの1つSFAI(Santa Fe Associates International)に加盟致しました。 http://santafe-associates.com/

いずれに致しましても、 クライアントの皆様におきましては、景気の良し悪しに一喜一憂することなく、 逞しい企業家精神のもと、2019年が更なる成長の年となることをお祈りするとともに、 AXESS総合会計事務所所員一同、精一杯サポートさせて頂く所存です。

また、お知り合いに会計事務所をお探しの方がおられましたら、是非お気軽にお声掛け下さい。

本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

                           AXESS総合会計事務所 阪口 雅則

Copyright(c) 2023 Apex Group Japan税理士法人 All Rights Reserved.