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2020年 新年のご挨拶

注1)2023年9月1日より、APEX GROUPのメンバーファームとして、Apex Group Japan税理士法人 に改組しました。










明けましておめでとうございます。令和最初の新春にあたり謹んでご挨拶を申し上げます。

日頃は、弊事務所に対し格別のご理解とご協力を賜り深く感謝を申し上げます。

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令和元年(2019年)を振り返って

 ~令和2年(2020年)の中小企業、オーナー企業及びベンチャー企業の展望~

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令和元年の経済状況を顧みますと、長らく続いている世界的な金余りにより株式、商品、 不動産すべてが強含んだまま1年が終わりました。
実経済の底堅さは感じられるもの の、長期金融緩和の賜物と見た方が無難です。
各種相場の末期に見られるような、 チャートが急騰し、最後に暴落するというお決まりのパターンには至っていません。

米中による貿易摩擦が経済指標等に現れ、バブル化に対する一定の重しとして機能し ているからでしょうか。

日本経済の動向を見ますと、失業率が2%台と非常に低く安定推移しているものの景気 指標は2018年から、なだらかな下降傾向にあり、昨年10月の消費税増税により下押し された格好となっています。

オリンピックイヤーとなる2020年経済がどうなるのか、誰も分からないところではありま すが、明らかなことは、大きな流れを左右するのは日本独自ではなく、アメリカと中国を 軸とした国際経済の動向だということです。

昨年は働き方改革元年とも言われ、労使双方とも大きく意識改革がなされた年となりま した。
生産性を向上し、残業を減らし、過労死を防ぐといった重要課題に取り組むべく、 法整備がなされています。

その結果、平均的な国民の生活が豊かになってきているのかというと、一向に豊かには なっていないのが現実です。
諸外国と比較しますと、先進国には水をあけられ、後進国 や発展途上国にはかなりの猛追を受け、策なしといった状態です。

豊かになっていない要因として、所得水準の停滞は言うまでもなく、その他、現在の 税負担と社会保険負担が大きく個人の消費行動の足かせになっています。
低所得者 への税負担軽減という看板を掲げつつ、中所得者層以上に対しては、立て続けに増税 が繰り返され、消費動向の中核となる中高所得者の消費マインドは一向に良くならな いのも当たり前です。

それではどうすれば良いのか? 

それは...分かりません!
それが分かり実行出来るのであれば、政治家か経済学者になれるのではないでしょ うか(笑)

妙案は思いつきませんが、諸外国との比較の中で、現在の日本経済の立ち位置を 認識することは大切だと思います。

新年のご挨拶資料①
(出典:全労連HPより)


新年のご挨拶資料②
(出典:OECDのHPより)

昨年ニュースになったサンフランシスコの状況が早晩日本でも生じるでしょう。
いや、もう生 じているのかも。。。

 『米住宅都市開発省の調査では、年収1,400万円の4人家族を低所得者に分類』

という記事が衝撃的でした。
アメリカの全土平均で4人家族の年収が、中央値約1000万円 (平均値は約660万円)と日本より総じて高いと言えますが、ことサンフランシスコはシリコン バレーを抱えていることからか、所得水準が異常です。

ここで着目すべき点は、IT(情報技術)分野の勝者がさらに今後も優位に立つということです。
必ずしも勝者イコール、Google や Amazon などのIT大手企業とその従業員だけのことでは なく、あらゆる産業において、ITを有効活用した企業がそれぞれの業界、商圏で優位に立て るということだと思います。

そして、サンフランシスコの記事によると、同カリフォルニア州の農業従事者や保育所職員 の平均年収は200万円台とのことです。
全体的に所得水準が上がり、豊かになるのではなく、 優劣二極化が顕著になっていくことを示唆していると言えます。
これはアメリカのみならず、 日本を含む先進諸国で起こりつつある事だと思います。

決して、農業や保育所はダメという訳ではありません。
ITが有望だからと言って、安易に 参入したとしても、そこは目を見張る早さで、競争が繰り広げられており、競合他社がひし めき合うレッドオーシャンです。
目線を変えて、農業や保育所といったビジネスにおいても ITを活用し、ブルーオーシャンを創造することが出来ると思います。

雇用され働く側の目線に立つと、収入面においては有望なIT企業に入ることが、手っ取り 早く勝ち馬に乗ることになると思いますが。。

現在、完全失業率が2.4%(2019年10月)と低位安定しており、人不足と言われて久しい ですが、これから企業として生き残っていくには、ITを駆使した労働生産性の向上が不可避 です。
AI(人工知能)やRPA(ロボットによる業務自動化)を含むIT技術の活用によるマン パワーの削減、労働生産性の向上により賃金引上げが、出来るか否かが問われている ように思われます。
いずれに致しましても、 クライアントの皆様におきましては、外部環境の良し悪しに一喜 一憂することなく、逞しい企業家精神のもと、2020年が更なる成長の年となることをお祈り するとともに、AXESS総合会計事務所所員一同、精一杯サポートさせて頂く所存です。

また、お知り合いの方で会計事務所をお探しの方がおられましたら、是非お気軽にお声 掛け下さい。

本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

                           AXESS総合会計事務所 阪口 雅則

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